就職活動でTOEICのスコアは重要?各企業で必要な点数
・就職活動ではTOEICのスコアが足切りに使われる
・TOEICで800点以上ないと大企業には入れない
このような情報を今日では耳にするようになりました。 しかし、実際に各企業などは採用時に必要とするTOEICの正確な点数は公開していません。
本記事では、「新卒採用時に求められるTOEIC LR試験の点数」をご紹介します。 最初に結論を述べると、一般的な就職活動には650点、人気企業を目指すならば750点のスコアが最低限必要です。 以下、その理由をいくつかのデータと共に説明していきます。
早めにスコアを取っておこう!
就職活動において「TOEICスコア」はもはや必須
「TOEICの点数が就活で必須である」ことは、皆さんもよく耳にするのではないでしょうか。
就職活動を終えたサークルやゼミの先輩が「TOEICの点はとっておいた方がいいよ」と後輩にアドバイスしたり、OB訪問で先輩社員が「学生時代に英語は勉強しておくべきだよ」と言ったりするのはよくある話です。
TOEICの運営団体であるETSが「上場企業を対象に行った2013年の調査」によると、約7割の日本企業が採用時にTOEICの点数を参考にしていると回答しています。
(引用元:「英語活用実態調査2019」報告書)
2019年には新卒採用を実施する企業の約半分が、新入社員採用の際にTOEICのスコアを参考にしていると回答。
また、入社時に期待する参考にするスコアとして545点という結果が出ています。英語を使用する部署の場合は620点必要です。
人気企業では「更に高いTOEICスコア」が必要
企業が「採用時の基準となるTOEICの点数」を公表することは、あまりありません。
例えばネット上で「TOEIC 850点が足切り」と噂されている某国際通信会社のセミナーでは、採用担当の社員が「TOEICを選考の軸にはしていません」とわざわざアナウンスする場面もありました。
しかし、これはあくまでも建前に過ぎません。
「企業が学生の英語力に注目している」と断言できる理由
- 企業の調査では2019年時点で約5割が「英語力を参考にしている」と回答している
- 多くの企業のグローバル化が進んでいる中で「意思疎通ができない人間」を優先的に採用する理由は全くない
- 人気企業においては、数十〜数百倍といった競争率も珍しくない。
同じような「学歴・インターン経験・留学経験」を持つ学生が集まった時に、企業は「英語力」に注目する。
数ある資格の中でも「英語力」はどの業種でも優先度が高いため、TOIECは有用である
以下の表は、筆者が該当企業の内定者・社員・現在確認可能なソースによって「企業の求めるTOEIC LR試験の点数」を収集したものです。
人気企業(英語を頻繁に使う部門や外資は除く)を志望するのであれば、700点台中盤の点数があればいいことがわかります。
企業の求めるTOEICの点数(企業名 基準点 備考の順番で記述)
- ANA 600点入社時
- 日本IBM 600点 入社時
- JICA 640点 グローバル人材育成プログラム(インターン)
- ユニリーバ 720点 新卒採用募集要項
- 日産 730点 新卒採用「皆さんに期待する英語レベル」
- 武田薬品工業 730点 新卒採用
- アビームコンサルティング 730点 入社時
- 東京海上日動 730点 TOKIO MARINE Premium Seminar(2DAYS) /グローバルビジネス編
- GE Healthcare 740点 EEDP・OMLP部門(理系)
- 楽天 800点 入社時
- UBS証券 800点 In-House Environment Program Part Time
- 日本IBM 800点 マーケットデベロップメント部門(インターン)
- GE Corporate 860点 FMP (Financial Management Program)
- 野村ホールディングス 860点 グローバル型社員
- 三菱東京UFJ銀行 900点 グローバルCIB
トップ企業では「TOEIC900点+スピーキング力」が必要
「人気企業の内定を勝ち取るために、こんなに高得点が求められるのか」と驚いた人もいるでしょう。
しかし外資系企業や大手総合商社などの「トップ企業の内定を勝ち取る層」からすれば、TOEIC800点ですら「必要最低限”以下”の英語力」です。
外資就活ドットコムの2017年の調査によると、トップ企業内定者のTOEIC LR試験の平均点数は900点レベルです。
引用元:トップ企業内定者のTOEIC平均点 外資就活|9割越えは当たり前!?外資系・日系トップ企業内定者たちの英語力
国内トップクラスのメーカーに就職予定の友人は、TOEIC900点クラス(英語圏に1年間留学)にも関わらず「内定者の中では英語はできない方」だと証言していました。
別の国内トップクラスのメーカー内定者で海外部門を希望した別の知人は「事前告知無しで配属面談が英語になった」そうです。
また、近年の企業のグローバル化に伴って「英語を話す力(スピーキング能力)を重視する動き」はさらに強まってきています。
TOEICの運営団体であるETSによる2013年の調査では、多くの企業が「今後TOEICスコア以外に、スピーキング・ライティング能力を昇進・昇格の参考にする可能性がある」と回答しています。
上場企業の半数以上が「スピーキング・ライティング能力を昇進・昇格の参考にしている・する可能性がある」と回答。
(引用元:「上場企業における英語活用実態調査2013年」報告書)
外資系企業、大手総合商社といったトップ企業の内定を勝ち取りたいと考えるのであれば、TOEIC対策だけでなく「英語の4技能(聞く、話す、読む、書く)すべての底上げ」が必要です。
某大手人材会社の元社員が語る「新卒採用での学歴・英語力フィルター」
5大総合商社の新卒採用で「学歴フィルター」が存在するというのは、よく耳にする話ではないでしょうか。
企業側が公開してはいないものの、就職活動での「学歴フィルター」は確実に存在します。
また、それと同様に「英語力フィルター」も存在します。
英語力フィルターとはその名の通り、学生を学歴だけではなく英語力を基準に評価するものです。
例えば「大手日系企業の内定」を勝ち取るために必要な英語力は、大学によって以下のように変わってきます。
大手日系企業に内定するために必要なTOEICスコア
- 国立上位、早慶上智レベルの大学……TOEIC600点
- MARCH・関関同立レベルの大学……TOEIC700点
- 日東駒専・産近甲龍・大東亜帝国レベルの大学……TOEIC800点
大手日系企業の内定を勝ち取るために必要なTOEICスコアは、大学のレベルによって「100点」変わってくることが分かります。
さらに入社が難しいと言われる「専門商社」や「外資系メーカー・外資IT」になれば、より高いTOEICスコアが求められます。
これがまさに「学歴フィルター」と「英語力フィルター」です。
もちろん「海外・国内インターン経験」「交換留学経験」「プログラミングスキル」といった経験やスキルがあることで、1つ上のレベルの学生と同じ土俵で就活ができる学生もいます。
しかし「あまり学歴に自信がない」「英語力もない」「履歴書に書けるスキル・経験もない」という状態で就活に望むのは、すっ裸で戦場に飛び込むのと同じです。
英語力は、就職活動においてあなたの武器になります。TOEIC LR試験対策をしましょう。
TOEICの勉強については、以下の記事を参考にしてください。
【英語初心者向け】TOEICおすすめの勉強法!600点突破に向けてやるべきこととは?
就職・転職・就活に向けてTOEIC LR試験の点数を上げる必要がある方へ
ここまでの記事を読み、就職・転職活動に向けて本格的に日本で英語学習をされる方も少なくはないでしょう。
しかし、日本では皆さんの学習を妨げる誘惑が数多く存在します。
それだけでなく日々の日常の生活では大学の講義の予習・復習、家事など、皆さんが思っているより、自分を律しながら学習を続けることはとても難しいことなのです。
例えば、TOEIC300点の人が650点まで伸ばすには700時間の学習が必要です。
1日5時間勉強しても140日かかりますし、様々な誘惑がある中でそこまで自分を追い込むことは難しいです。
(引用元:Oxford University Press「A Teacher’s Guide to TOEIC®Listening and Reading TestPreparing Your Students for Success」)
そんな方には語学留学がおすすめです。語学留学では自然と英語を使う環境に身を置き、勉強に集中できます。自然と目標達成までの期間も短くなります。
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